財ノ峠の十三義民の塚
どんな伝承か
若松区小竹の内小竹から脇ノ浦へ越える財ノ峠の草むらに、南北六〇ほどの幅の中に一三の塚が並んでいた。昔、小竹の地がひどい凶作と飢饉に見舞われたとき、苦しみに耐えかねた農民のうち一三人の義民が立ち上がり、年貢の免除を藩に願い出た。ところが願いは聞き入れられず、逆に役人の手で全員が打ち首にされてしまった。村人たちがその一三人の霊を弔うために築いたのがこの塚だと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。