折尾の殿屋敷と白馬の怨霊
どんな伝承か
八幡西区折尾、西鉄電車の折尾終点から南へ歩いて七分ほどの東筑二丁目にある浄土宗正願寺の裏手の墓地に、自然石の墓石が四基並んでいる。「殿屋敷」と呼ばれる場所で、ここに白馬をつなぐと祟りがあるといわれる。福岡藩主黒田忠之の時代、家臣の正田小三次という者が無実の罪で三人の男の子とともに打ち首になった。小三次の怨霊は毎晩のように白馬に乗って現れ、折尾の村人たちを恐怖に陥れた。村人が四人の墓を建てて弔うと怨霊は鎮まったといい、今でも墓前に香華を手向ける人がいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。