大里本町の篠栗参りと寒行
どんな伝承か
門司区大里本町では、個人で篠栗八十八か所参りをする者がいる。法華宗の信者は数人、ときには大勢のグループで、寒中に団扇太鼓をたたきながら寒行の巡回をした。特定の家の前では立ち止まって読経をし、なにがしかの礼を受け取る。今でも時折見かけることがあるという。大師講と称する十人から三十人ほどの講集団が巡拝してくることもあり、毎月二十一日に集団で並んで回る。これらの巡礼団を接待する家もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。