将門の妻となった面賀池の天女と月星の石
どんな伝承か
平将門が佐倉にいたころ、面賀池のほとりで天女に出会い、その羽衣を取り上げて天へ帰れないようにした。天女は将門とのあいだに三人の男子をもうけ、長男は千葉氏、次男は相馬氏、三男は東氏の祖になったという。やがて天女はふたたび天へ昇ったが、残してきた子らを恋しく思ったのか、月に星を添えた形の石に三通の手紙を結びつけて空から降らせた。この石はいまも佐倉の勝胤寺に納められているという。天女はもとは七曜星のうちの剣星で、将門はこれを妙見大菩薩として祀り、千葉・相馬両家の守り神となったと伝える。
原典より
その後天女は三人の子どもを懐しく思ったのか月に星のそなわった石に手紙を三通結びつけて天から降らせた。—— 千葉市の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
千葉市の伝説(平野馨)
『千葉市の伝説』は、平野馨が千葉市内に伝わる伝説をまとめた文章である。日本武尊と弟橘媛、行基、千葉氏の祖と天女、源頼朝、徳川家康・家光にまつわる話を中心に、神社仏閣・塚・泉・池・橋・地名の由来や、千葉笑い・雨降かっこなどの行事の起こりを集める。四十三の短い項を古代から近世へおおむね時代の順に並べ、多くの見出しに町名を添え、ところどころに別伝や発掘調査の結果を書き添える。