品川の海から現れた円福寺の釈迦
どんな伝承か
さいたま市中央区上峰の円福寺には釈迦堂があり、釈迦像が祀られている。『新編武蔵風土記稿』によると、像は安阿弥の作で、蓮台の裏には承和二年四月に武州品川の海中から現れたという意味の銘が彫られているという。また土地の言い伝えでは、この釈迦はもと荒川を流れ下って品川の海に出て、そこから出現したものだとされている。
原典より
円福寺の釈迦堂の釈迦については、『新記』に「安阿弥の作なり、蓮台の裏に承和二年(八三五)乙卯四月武州品川の海中より出現のよし彫りてありと云」と記されている。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。