お奴坊池
どんな伝承か
昔、成田市中野の名主の家に、お奴坊という若者が作男として働いていた。池のそばの田を耕していたお奴坊は、赤い大きなドジョウを捕らえ、菅の葉を口に差して池の縁に刺しておいたまま忘れてしまう。夕方、池の方から「おどぼうーやーい」と呼ぶ声がして、苦しむドジョウを憐れみ池へ放してやると、また同じ声がした。のぞくと、前年に病で死んだおよねの顔があり、一人にしないでくれと呼んでいる。およねは名主の息子との縁組を決められ、思い悩んで死んだ娘であった。お奴坊は声に引かれて池に入り、二度と姿を見せなかった。村人はこの池をお奴坊池と呼ぶようになった。
原典より
昔、中野の名主さんの家にお奴坊という若者が、作男として働いていた。—— 大栄町史 民俗編(大栄町) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大栄町史 民俗編(大栄町)
大栄町編『大栄町史 民俗編』を全26話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。