池の沢ミソネの噴出と夜中の出水
どんな伝承か
安永九年に湧き出した水は、翌天明元年の四月はじめまでにどうにか引いて元通りになった。ところが四月の十日と十一日にまた地震があり、十一日の昼前、池の沢のミソネという場所で噴出が起こる。灰を吹き上げて島じゅうが真っ暗になり、夜に入ると再び湯水が湧き上がった。前年は半月以上かけて水位が上がったのに、このときは夜中の急な出水で、高さは五尋に近く量もはるかに多い。ところが上がったかと思うとすぐに引き、耕地の土は流されて大小の石ばかりが残った。噴煙は強く地面も熱く、丈夫な琉球芋さえ枯れたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。