前沢の町の座頭正保と早物語
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どんな伝承か
前沢の町には正保というボサマが住んでいて、菅江真澄と折々同席して話をした。一通りは歌も詠み、真澄が松前へ立つ前には送別の吟を寄せている。冬籠りの奥羽の村では、以前は座頭は欠くべからざる刺激機関であった。殊に正月もやや末になって、再び炉の側の沈黙が始まろうとする頃には、若い者や小児は堪えかねてボサマの訪問を待った。盲人は弟子を連れて来て、一曲のあとにはいわゆる早物語を語らせた。愛嬌のあるボサマたちは、折々自分でこしらえた世間話や、由緒ある昔話をしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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