毎月二十四日に龍灯が上がる宇賀神山
どんな伝承か
佐渡の両尾にある宇賀神山には、いまでも毎月二十四日になると龍灯が上がるという。柳田がこの話を聞いたのは、両津へ渡った折に出会った甲斐という郡会議員からで、党の支部大会の帰りだと言っていた。この人は音羽の池の故事などにもくわしく、包みから近ごろ書いてもらったという歌の短冊をたくさん取り出して見せた。柳田は、当時の佐渡にはまだこうした人がいたと書きとめている。
原典より
兩尾の宇賀神山には今でも毎月二十四日に、龍燈が上るといふ話であつた。—— 定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。