旅の炭焼が語り継いだ江刺郡の昔話
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どんな伝承か
炭焼は氷河のような遅々たる速力で、この四五十年の間、少しずつ北の方へ向かって流れている。彼らが林の奥へ持ち込むのは米や塩味噌ばかりではなく、炭を買い炭を使うような社会の生活そのものであった。金属の冶鋳にばかり炭が用いられた頃には、その物語も多くの神秘と呪法を含み、炭焼藤太と金売吉次の長者の物語も、鋳物師の行かぬ処へは炭焼が携えて行ったらしい。現に佐々木喜善の江刺郡昔話も、たった一人の旅の炭焼が話してくれたというものが九割を占めている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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