全戸に立つ盆の高燈籠と流行感冒
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どんな伝承か
百年前の秋田領風俗問状答書の絵に見えるような昔風の高燈籠は、陸中に入ってから次第に見かけるようになった。民家の燈籠木はいずれも尖端を十字にして杉の小枝を三房結わえてあり、村によっては天然の杉の木を梢だけ残して柱にしているものさえあった。不幸のあった翌々年の盆まで揚げる習いで、空を往来する精霊には便利な澪標であるが、生きた旅人にはこれほど物淋しいものはない。閉伊の吉里吉里の村は一戸として燈籠木を立てぬ家がなく、それは昨年の流行感冒のためであった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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大槌町の伝承
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