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川口の村で売られていた絹の足袋

所在地岩手県下閉伊郡岩泉町小本
年代現代(著者旅行時)
登場土地の人々、著者
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

草鞋が破れて小石が入って困るので、小本川の川口の部落で足袋を買おうとしたところ、驚くべきことに紺絹キャリコの、小鉤が金かと思うようなものしか置いていなかった。土地の人たちが草鞋に何を穿くかと気をつけて見ると、多くは素足であり、そうでなければ足袋とも呼べぬものを縛りつけている。この辺りの者には足袋は奢侈品で、奢侈品であるがゆえに、想像し得る限り最も柔らかなものをことさら選ぶのであろう。メリヤスの肌着も夏の最中に裏毛ばかりを売っていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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