道鏡仙人の地に伝わる仙石山の七不思議
どんな伝承か
寿福寺の留守居の女性によると、大昔この地は道鏡という仙人が住んだ所なので、喜多院の七不思議のような「仙石山の七不思議」が伝わっているという。山内には松雲閣・瓢泉亭・武蔵窟・指月橋・極目台・吐玉泉・源泉樹の「仙石七勝」があり、名勝であると同時に、それぞれに数々の不思議が語られている。武蔵窟は弁慶が隠れ住んだという洞穴で、しめ縄を張って竹矢来で囲ってある。源泉樹は周り一丈余り、樹齢四百年という樫の老木で、根元から山清水が滴って溜まりをなし、名の起こりもそこにあるらしい。
原典より
彼女の話に依ると、大昔此所が道鏡仙人の銀行栖居の地であつた爲に、喜多院の七不思議のような「仙石山の七不思議」があるとゆう。—— 行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年))
『行楽と史蹟の武蔵野』は、寺島裕が昭和十二年に著し、新生堂から発行した武蔵野の史跡探訪記である。狭山丘や山口貯水池の周辺から、行田・粕壁・生田・淀橋・中野・柴又・多摩御陵などの社寺、城址、古戦場、塚を歩いて訪ね、交通の便とともに由緒や伝説を記す。小橋一太と新井堯爾の序文、著者の自序を巻頭に置き、前著「史蹟の武蔵野を探ねて」に続く行楽案内として土地ごとの短い節を連ねる。