トップ > 東京都の伝承 > 八王子市

火焔の本丸で端坐した二人の将

所在地東京都八王子市元八王子(八王子城)
年代天正十八年六月二十三日午後四時頃
登場中山家範、狩野一庵、横地吉信、甘粕清長、寄手の将・城楼に放火
出典行楽と史蹟の武蔵野

どんな伝承か

三之丸を守る狩野一庵は氏照の祐筆から一軍の将に抜かれた文武の士で、萌黄の鎧に白綾の頭巾を巻き、大薙刀を振るって藤田勢へ斬り込んだ。やがて甘粕清長が風上から城楼に火を放ち、炎は山風に煽られて郭を包む。本丸にあった老臣横地吉信は最後の一戦を構えたが、落城が迫ると第二の計画を立てるという名目で城を抜け出し、檜原の方角へ逃れてしまった。残された中山家範と一庵は五十騎ほどで敵中へ斬り込み、味方が十六騎になったところで本丸へ引き上げ、甲冑を解いて端坐し、火焔の渦巻くなかで郎党とともに自刃した。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・1937年(昭和12年))

『行楽と史蹟の武蔵野』は、寺島裕が昭和十二年に著し、新生堂から発行した武蔵野の史跡探訪記である。狭山丘や山口貯水池の周辺から、行田・粕壁・生田・淀橋・中野・柴又・多摩御陵などの社寺、城址、古戦場、塚を歩いて訪ね、交通の便とともに由緒や伝説を記す。小橋一太と新井堯爾の序文、著者の自序を巻頭に置き、前著「史蹟の武蔵野を探ねて」に続く行楽案内として土地ごとの短い節を連ねる。

種別から探す

自刃合戦八王子城落城火攻め

八王子市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『行楽と史蹟の武蔵野』の伝承