たばこを断るおせんの北国分のまりつき唄
どんな伝承か
「ここは村の中村の 中村 習志野いと娘」と唄い出す「おせん」の異伝。年は十六、名はおせんといい、四十九人の友達が今朝の寒さに奥山へ行く、仏の信心菊の花と続く。一分のたばこ、二分たばこ、三分のたばこに火をつけておせんにやろうと差し出すと、おせんは嫌だとうつむいた。終わりは坊やの持つ物は風車、おっかさんの持つ物は糸車、ぐるぐる回って面白やと結ぶ。北国分の中村ふみが唄い、浅賀美代子と荒井桂が記録した。
原典より
赤いたすきに赤い前掛け米のだんご 栗のだんごだんごだんご このだんご犬にやろうか 猫にやろうかとうとうとんびにさらわれた—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。