愛宕神社のおびしゃと札立ての年中行事
どんな伝承か
北国分の年中行事の聞き書き。元旦は夜明けを待ち、紙のおひねりに包んだ米を神社に供えて拝む。七日の七草、十五日の小豆粥と繭玉、二十日のえびす講には頭つきの魚と飯二人前を蔵に供え、稲わらの束に米の粉をつけた稲の花を神前に飾って豊作を祈る。二十四日は愛宕神社のおびしゃで、神主の祝詞の後に御神酒を自治会や老女の集まりや青年会に分け、神主の書いた札を竹に挟んで村の角々に立てて悪い病を防ぐ。二十六日は疱瘡神様、七夕には真菰で牛馬を作って戸口に飾り、十月二十四日の愛宕神社大祭、籾すりの祝いのぼた餅、七五三、十二月の大払いへと続く。
原典より
正月元旦、夜明けを待って、お米を紙のおひねりにして神社へ持って行って、拝む。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。