④ 甘酒おびしゃ
どんな伝承か
曽谷の賀茂神社は二十軒の氏子で守られている。初めは小さなお宮で「おはか様」と呼ばれていた。毎月十二日にお籠りをするが、二月十二日には甘酒をこしらえ、翌十三日に近所の子供たちにふるまった。甘酒は各家から米を一升ずつ出し合い、一部をこうじと取り替えて作る。戦争中に米が手に入りにくくなった頃から行われなくなったという。
原典より
賀茂神社は二十軒で持っているんですよ。—— 市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。