大男の咳から生まれた島
どんな伝承か
勝山の沖に浮かぶ浮島には、こんな話が伝わる。デーデッポという大男は、富士山に腰を下ろして内海で顔を洗うほどの巨体の持ち主だった。あるとき海を一またぎにして房州へ渡ってきたが、じきに上総の方へ去ってしまう。その去り際に一つ咳ばらいをしたところ、喉から飛び出したものが浮島になったのだという。同じ町の江月にある遠柿というところの弁天様の田は、この大男の足跡だと言い伝えられてきた。三畝歩ほどの広さがあったが、いまは耕されていない。
原典より
昔、デーデッポという男は、富士山に腰をおろし、うち海(東京湾)で顔を洗うほどの大きな体をしていた。—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
平野馨編『房総の伝説』を全245話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。