俎板の上で腑分けを演じた坂戸神社の生贄
どんな伝承か
坂戸神社の祭りでは、氏子の娘がくじで人身御供に選ばれ、神前で腑分けの真似をする儀式が行われていたと伝わる。当たった者は三年のうちに死ぬと信じられていたが、里見義堯がこの地を治めるようになってから廃止し、代わりに青緡十貫文を奉って重臣に代拝させるよう改めたという。
原典より
君津郡袖ヶ浦町坂戸市場の坂戸神社の祭りは、昔は六月二十七日であったが、このとき人身御供の腑分けの儀式が行なわれていたという伝承がある。—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。