妙見祭で柱に昇る神舞
どんな伝承か
昔、山田(旧布施村)に安置され、平将門の崇敬を受けたという妙見尊は、この山田(東村)の旧城が祭主であったと言われている。妙見の祭礼は七月二十二日で、その日に行われる神舞は妙見様の舞として知られている。長さ七、八間ほどの柱を二本立てて幕で包み、梁を十の字の形に組み、綱を三通り張る。舞手は梁をたぐって昇り、脚を絡めて逆さまになりながらさまざまな曲芸をする。柱の間に梯子を掛け、笛太鼓で拍子を取るが、拍子が揃わないときには舞手が落ちると言われ、見る者はただ手に汗を握るばかりだという。舞手は白い肌着に獅子の頭を当てて舞い、すっぽんと呼ばれる。
原典より
昔、山田(旧布施村)に安置されて、平将門の崇敬を受けた妙見尊は、この山田(東村)の旧城が祭主であつたと言はれてゐる。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))
『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。