地蔵順礼
どんな伝承か
上総に始まった地蔵順礼の起こりはこうである。昔、元禄の頃、刑部村――今の水上村刑部――の荒戸山勝蔵寺で、一子のないことを憂えた夫婦がこの地の地蔵大士に祈った。すると、未来得脱のために地蔵順礼を始めよという勝蔵寺の地蔵大士の夢のお告げがあり、宝永二年の吉日にこれを始めたと縁起に見える。順礼地蔵五十ヶ所、一宮地蔵五ヶ所、上総地蔵三十六ヶ所を巡るもので、すべてこの夫婦によってその順礼の嚆矢が開かれたのであったと、「房総志料後篇」は伝えている。
原典より
上総に始まった地蔵順礼は、昔、元禄年、刑部村(今の水上村刑部)の荒戸山勝蔵寺、一子無きを憂いて、此地の地蔵大士に祈ったところ、未来得脱のため、地蔵順礼を始めるやうとの刑部村荒戸山勝蔵寺地蔵大士の夢のお告によつて、宝永二丁…—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。