根古屋山の関の聲
どんな伝承か
九月九日は安房の太守里見氏の館山城が落ちた日であるというので、毎年九月八日の夜から翌朝にかけて、根古屋と呼ばれる館山城の故址のあたりに関の声が聞こえ、灯火がともると「房総志料続篇」は記している。関の明神がその所にあり、伝えてその声だというが、これは嘉永年間、一人の浪士が落城の遺跡である根古屋に登ったところ、土の中から読経の声が聞こえたので、そこを掘ると神像が出現したのだといわれる。それが掘り出されて祀られてからは、根古屋の関の声も聞こえなくなったとも伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・江戸~明治時代)
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 安房の巻』を全186話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。