紐解き祝ひのほめ詞
どんな伝承か
安房郡豊房村の地方では、子供の紐解き祝いに親戚知己を招いて祝儀を振る舞うことになっている。徳川時代の化政期より前から行われていたといわれ、その頃から今に至るまで村内の人家で続いてきた風習である。祝儀の席では、招かれた客人からほめ詞というものが言いはやされる。これが儀式の決まりで、祝われる者はめでたくほめ詞を受けて紐解き祝いの言祝ぎとする。客の一人がほめ詞を述べ終わると、即座に客席の一同がいやん、しゃん、しゃんと声を和して祝意を表し、次の客へ回る。そのうちには船尽くしや、村名を呼び込んだほめ詞も唱われる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・江戸~明治時代)
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 安房の巻』を全186話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。