頼朝が兵糧を炊いた釜が崎
どんな伝承か
安房郡大山村大字奈良林は、治承四年、源頼朝が清澄へ詣でた時、近国の武士の帰伏を乞うにあたって止宿されたところといわれる。その村の釜が崎という地には、その折に糧餉を炊がれたという遺跡が残っているという。またその釜が崎には、藤九郎盛長の足跡だといって、今に伝えられている不思議な霊石があるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。