駒木境の山で狼に討たれた弟
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どんな伝承か
明治の初め頃であったか、土淵村字栃内の西内の者が、兄弟二人で二頭の飼い馬を連れ、駒木境の山へ萱刈りに行くと、不意に二匹の狼が出てきた。荷鞍にさしておいた鎌を抜く暇もなく、弟はとっさに道から枯れ柴を拾って二匹に立ち向かい、兄はその隙に三頭の馬を引き纏め、一頭に乗って家へ逃げ帰った。逃げ帰ってもすぐ家族や村人に知らせれば弟も助かったかもしれないが、兄は人に告げなかった。十五にしかならぬ弟は深手を負って虫の息になり、夕方家に帰り着き、縁側に手をかけたままそのまま息が絶えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代推定)
松谷みよ子『現代民話考 10 狼・山犬、猫』を小話単位で全541話収録。狼・山犬・猫にまつわる現代の民話・怪異譚(送り狼・化け猫など)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明535話・市区町村判明490話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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