トップ > 宮城県の伝承 > 石巻市

叢で踊り続けていた水兵上がりの男

所在地宮城県石巻市網地浜
登場—
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

網地浜の漁師某は水兵上がりの屈強な男で、時化続きで漁に出られないまま山の松林へ焚木を採りに出かけ、夜になっても帰らなかった。家人が心配して探し、島中が総出で戸毎に井戸を覗き、海岸まで歩き回ったが見つからない。翌朝、山へ出かけた村の娘が、網地の寺の裏にある砂山の向こうの荒れた叢で、素っ裸のまま独りで踊り続ける者を見つけた。捜索中のその男であった。二、三日は精神朦朧として床につき、恢復してから、恰幅の良い男に角力を挑まれてどうしても勝てなかったと語った。島の人々は山猫に誑かされたのだと信じて疑わなかった。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。

種別から探す

分布山猫角力神隠し

石巻市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 10 狼・山犬、猫』の伝承