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峠で我が家と思い込んで死んだ先生

所在地長野県松本市奈川
年代伝承(口承)
登場山田金吉郎、黒川渡の学校の先生
出典現代民話考 11 狸・むじな

どんな伝承か

明治のころ、黒川渡の学校に山田金吉郎という先生がいた。当時このあたりは西筑摩郡だったので、先生たちの会合は境峠を越えた木曽で開かれた。ある大雪の冬、会合のあと一杯やった金吉郎先生が峠にかかるころにはもう暗く、頂上あたりで家に着いた気になった。暑いと言って着物を脱いで衣桁に掛け、こたつに足を入れるつもりで寝込んでしまった。翌日も戻らないので村じゅうで探すと、先生は峠の頂上で、着物を全部木の枝に掛け、足を水に突っ込んだまま眠るように死んでいた。むじなに化かされたのだと村人は言い合い、先生の墓は今も黒川渡にあるという。

原典より

手平の短歌の先生とこへ行ったとき遅なってしもうてのう、先生に送ってもろうたんやが、あっこらさぶしいとこでのう、ドブのはたにお地蔵さんがあったんえ、そのお地蔵さんの一寸向うにうどんて書いた赤いちょうちんがつっちゃあって、そ…—— 現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年))

『現代民話考 11 狸・むじな』は、松谷みよ子が一九九五年(平成七年)に編んだ現代民話の資料集である。明治から現代までに各地で語られた狸・むじなの話を、聞き書き、読者の回答、郷土誌や民話集、新聞記事から集める。狸火、腹つづみ、音まね、いたずら、化かし、たたり、人助け、戦争にいった狸、今の暮しなど十二の部に分け、話例ごとに本文と類話の「分布」を添え、巻頭に序文と前文、巻末にあとがきを置く。

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