水を求めて夢に立つ同級生
どんな伝承か
数年前のこと。近所に住んでいた一つ違いの、姉の同級生が夢に出てきた。白い着物を着て、頭に白い三角の布をつけている。台所にいる私に「お水ちょうだい」と言うので、コップに汲んで持っていくと、もういない。戻るとまた「お水ちょうだい」と言う。同じことの繰り返しで、結局水は渡せなかった。数日後、その人が自殺したと聞いた。「死に水もとってあげられなくて」と、その人の母が後日語ってくれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。