株を売れと告げた亡き母の声
どんな伝承か
今から二十年も前の話である。若い頃に株をやっていたことがあった。ある夜、夢の中で、姿は見えないが死んだ母の声で「株は二十日前に売れよ」とはっきり聞こえた。仲間にその話をすると、夢のことだから問題にならないと言われ、自分も気にしてはいなかった。ところがその二十日になったところで相場がガタガタと変わった。スターリンが死に、それが動機になって下がってしまったのである。その時の値段からいえばすばらしい値がついていた。夢とぴったり合ったので、正夢というものはあるのだなと思ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。