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天海が狐に住みかを残した穴稲荷

所在地東京都台東区上野公園(花園稲荷神社)
登場天海、寛永寺を開いた僧・狐に住みかを与えた
出典江戸動物民話物語

どんな伝承か

上野の山に寛永寺を建てるとき、天海和尚が森と藪に覆われた山中を見回ると、いたるところに狐の穴があった。大寺を建てるには地ならしをして穴をすべて埋めねばならない。その夜、天海の夢に大小無数の狐が現れ、頭立った一匹が、寺が建つのは仕方がないが住みかが無くなっては困るので慈悲をと願った。生き物から住まいを残らず奪うのは仏の慈悲にかなわないと考えた天海は、翌日、不忍池へ下る坂の途中で大きな岩屋を見つけ、その前に稲荷の祠を建てて狐の住みかとし、穴稲荷と名づけた。明治維新で廃されかけたが、花園稲荷と名を改めて残り、今は五条天神の境内にあるという。

原典より

天海は次の日また山中を見て廻ると、不忍池に下る坂の途中に、大きな岩窟のあるのを発見した。—— 江戸動物民話物語(窪田明治) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

江戸動物民話物語(窪田明治)

『江戸動物民話物語』は、「郷土史・東京」の刊行会を主宰した窪田明治が、東京の郷土史を調べた材料から江戸の民話を選んでまとめた本である。狐や狸、猫、蛇が人を化かし、恩を返し、祟る話を中心に、本郷・王子・向島・麻布・三田など東京各地に伝わる話を収める。狐・狸・猫・蛇・不思議な生き物の五部に分け、一話ごとに舞台となった土地の史跡や寺社の由来、沿革の解説を添え、まえがきとあとがきを付す。

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