おいてけ堀の狸と旗本小宮山左膳
どんな伝承か
堀端の葦の茂みに老いた狸が潜み、釣人が獲物を提げて帰ろうとすると「おいてけ」と不気味な声を掛ける。驚いた釣人が魚を放り出して逃げ帰ったことから、おいてけ堀の名が生まれたという。後年の講釈や落語が尾鰭を付け、錦糸堀に住む旗本小宮山左膳の後日譚まで生まれた。若者に捕えられて狸汁にされかけた狸を、左膳が亡妻の命日だからと買い取って逃がしてやると、狸は美しい女に化けて毎晩通い、仇討ちに加勢したと語られる。堀の場所は柳橋あたりの三味線堀の落口だとする説もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
江戸動物民話物語(窪田明治・江戸時代~明治時代の民話を記録した著作(推定20世紀初頭))