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赫把松を伐って焼けた二軒と狐の占い

所在地長崎県壱岐市
年代明治一二年の秋
登場吉永恒信の先代、井川元ェ門、林徳衛、回答者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

壱岐の石田村の東北の端に、かつて飯間長者の屋敷があった。いまは久保田氏の宅地である。明治一二年の秋、その屋敷跡に立つ赫把松の大木を用材として伐ることになった。樹齢数百年、直径五尺五寸ほどの木で、二人の木挽が向かい合って挽いても芯まで届かず手こずった。倒してみると芯まで赫把で虫も食わぬ良材で、一尺八寸の梁が二軒分も取れた。吉永恒信の先代と井川元ェ門の家が買い取り立派な家を建てたが、買い主の跡継ぎが急死し、二軒とも火事で丸焼けになる。占うと狐が現れ、住み処と遊び場を壊されて黙ってはおれぬと告げた。和尚に祓ってもらったはずだと言えば、祓いは受けたろうが自分は承知していないとの答えであった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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