赫把松を伐って焼けた二軒と狐の占い
どんな伝承か
昔、石田村の東北端に飯間長者がいた。今は久保田氏の宅地である。明治一二年の秋のこと、その長者の屋敷跡に一本の赫把松の大木があった。樹齢は数百年、直径は約五尺五寸もあったという。用材として伐り倒すことになり、二人の木挽が向かい合って挽いたが芯まで伐り通せず、さんざん手を焼いた。倒してみると外側まで赫把ばかりで虫もつかない立派なもので、一尺八寸の梁が二軒分も採れた。買った二軒はどちらも立派な家を建てたが、跡継ぎが頓死し、二軒とも火災で丸焼けになった。占いを立てると狐が出て、俺の住み所、遊び所を壊したからにはただではおかぬと言ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)