山刀をはね返した昼寝の大蛇
どんな伝承か
春の日のこと、高橋某家の兄やが山田打ちに行くと、道端の雑木林の中で何かが唸っているようだった。不思議に思ってそっと笹藪を分けて覗くと、腕ほどの太さの蛇がとぐろを巻いて昼寝をし、鼻いびきをかいていた。兄やは腰から山刀を取って投げつけたが、ゴムタイヤにぶつかったようにはね返ってしまった。蛇が首をもたげてじっと睨むと、兄やはその目の光に驚いて家へ逃げ帰り、それから三か月ほど寝込んで、夏中は仕事の役に立たなかったという。青大将のような色の大蛇だったといい、今もこうした大蛇がいると信じられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)