猫を吸い寄せた真っ黒な大蛇
どんな伝承か
葦の原に大きな蛇がいた。語り手が桑畑の中で草を削っていると猫が鳴いていたが、はじめは気にも留めなかった。だんだん鳴き方が変になるので行ってみると、隣の家の大きな猫が葦の原のほうへ「ギャオン」と鳴いては転がっていく。見ると直径一〇センチほどもある大蛇がいて、蛇が口を開けるたびに猫が鳴いて転がる。蛇が吸い寄せているのだった。語り手は怖かったが草かきで猫を引き寄せ、抱いて隣まで連れていったが、足が立たずそのまま死んでしまった。蛇は真っ黒で、大水のときに流れてくる丸太のようだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)