鉈の刃が欠けるまで刻んだヘビの報い
どんな伝承か
今から二〇年ばかり前のことだという。逆巻温泉の人で武政という、語り手と同級生の男がいた。上結束の学校へ通っていた仲である。その人が逆巻から清水川原のほうへ行ったところ、大きなヘビがいたので退治したらしい。自分で鉈を使って細かく刻んだところ、ヘビを害したせいで鉈の刃はすっかり欠けてしまった。片づけて家へ帰ると、その晩から病気になり、一週間も一〇日も寝込んだ。死ぬときには体中がヘビのこけら、うろこのようになっていて、ヘビのおかげで命を取られたのだという。人間の息を先にかければよいが、ヘビの息を先に嗅ぐと髪が抜けるとか命を取られるとか、よく言われた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)