明神様に参る鮭を捕らない掟
どんな伝承か
岩船では、秋に鮭が明神川をさかのぼってきても誰も捕らない。川を上る鮭は海の神の使いとして明神様に参りに来るのだから、捕った者には重い罰が当たり、船が難に遭うなど災いが続くとされる。食べれば激しい腹痛や悪い病に見舞われるとも古くから言われてきた。コイやフナを捕る刺し網や投網に誤ってかかったときは、放してやるか、明神様に納めてお祓いを受ける決まりになっている。
原典より
岩船では、秋になって鮭が明神川へ上ってきても誰も捕らない。—— 村上市史 民俗編 下巻(村上市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村上市史 民俗編 下巻(村上市史)
『村上市史 民俗編 下巻』は、新潟県村上市の市史の民俗編から、口承の節(伝説・世間ばなし・謎とことわざ)を抜き出したものである。地名・神社・寺や仏・地蔵・水・人・動植物・塞の神・杖の跡に分けた伝説と、狐や河童、火の玉、山の神などの世間ばなしを、土地の言葉の語りのまま採集地を添えて収める。義経が跳び越えた一跳山、三面川の小助島、岩船の大火など、村上市内の土地に結びついた話が中心である。