飛行場工事を惑わすマジャガのマン子
どんな伝承か
昭和八、九年、飛行場を造っていたころの話である。大湊のある商店の番頭が、工事現場へ届け物があって夕方店を出た。飛行場に着いてマジャカの近くまで来ると、道ははっきり見えているのに、歩いても歩いても現場に着かない。ふだんなら十五分ほどの所を二時間以上歩いても着けず、その日はあきらめて帰った。同じころ、工事の人夫相手に品物を売ろうとした行商人が、マジャカの近くで風呂に入ったつもりで道ばたの堰につかっていた。真っ昼間だったので通りがかりの人が声をかけて正気に戻したが、どちらもマジャガのマン子のいたずらだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
むつ市史 民俗編(むつ市史)
『むつ市史 民俗編』の口承の章から、下北に伝わる伝説と世間話を抜き出したものである。苫生野や田名部川の口碑、蠣崎氏や落人の宝の伝え、恐山の開基と天狗・霊話、常念寺の仏、横迎町の竜神と河童、行人塚、半太窪、飯綱の噂、奥内・関根・大湊・田名部の狐の話などを収める。菅江真澄の紀行の記事を引きながら、むつ市とその周りの土地の伝えをまとめている。