鬼面石の仙人と蟒み沢の大蛇
どんな伝承か
川樋と金山を隔てる山に鬼面石という岩があり、そこには大蛇がすんでいた。金山側の登り口は竜の口とも呼ばれ、大蛇は時に大雨を降らせて土砂で村を埋めたともいわれ、蟒み沢として恐れられた。鬼面石は唐戸石ともいい、隠れ座頭という仙人がすんでいて、旧暦七月十六日の盆には忍びの道具や衣装を持ち出し、向かいの山まで綱を渡して虫干しをしたので、村人は十七日に山へ入ってはならないとされた。暴れ回る大蛇に困った仙人が金縛りの術で封じようとすると、大蛇も大雨を降らせて抗ったが、ついに術が勝ち、大蛇は小さな白蛇に変えられて諏訪明神の使いとなった。以来、川樋の諏訪明神は雨乞いの神とされるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南陽市史 民俗編
『南陽市史 民俗編』の伝説の節を抜き出したものである。山形県南陽市の白竜湖の由来と東正寺の僧の話、金沢の三坂(七両坂・泣坂・薄雲坂)、猫の宮の猫、二色根薬師、赤湯温泉の起こり、吉野の大黒岩と千人塚、珍蔵寺の鶴、三堀観音などを収める。置賜盆地の湖と温泉と山の寺にまつわる伝えが中心である。