田村麻呂が渇きを癒した六郷清水
どんな伝承か
広瀬の諏訪神社の境内にわく六郷清水の言い伝え。境内には樹齢千年といわれるアカギの老木があり、一本ながら差し渡し五、六間に枝を広げ、昼でも暗いほどに茂っている。その根元の大石から清水がわき出している。大同年間に坂上田村麻呂がこの地を訪れたとき、みずからこの水をくんでのどの渇きをいやしたという。それから吉田家の祖先に諏訪神社を祀らせ、この泉を御手洗としたと伝わる。真夏でも冷たく、この水を飲む人は千年の長寿を得るといわれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
滝根町史 第3巻 (民俗編)
『滝根町史 第3巻(民俗編)』の口承文芸の節から伝説を抜き出したものである。福島県田村市滝根町(菅谷・神俣・広瀬)の大滝根山の田村麿と大滝丸、入水寺の観音、小野小町の伝え、鶴ヶ池物語、人柱茂左衛門、曽富登神社、六句の坊、片手観音、三本足の鳥、姥捨山などを収める。古い村誌の文語の引用と聞き書きの口語が混じる。