飛滝権現の御神体那智の滝と火祭り
どんな伝承か
紀勢本線の那智駅前から那智山行きのバスで三十分ほど行くと、杉木立の間から那智の滝が見えてくる。落差百三十三メートル、幅十三メートルという名瀑で、滝そのものが飛滝権現の御神体とされ、熊野の修験者の行場でもあった。宮本武蔵がここで修行したという伝説も残る。西国三十三か所の一番札所である青岸渡寺の近くには、速玉大社・本宮大社と並ぶ熊野三山の一つ那智大社があり、毎年七月十四日の火祭りでは、檜を裂いて編んだ酒樽ほどの松明十二本と、扇や鏡を飾った扇神輿十二体が、神武天皇の東征を再現する神輿の合戦を繰り広げる。霊場の厳かさとともに、古代神話の世界が今も息づいているという。
原典より
三重県阿漕 浦の水底に眠る霊たたりのイチョウ大阪府「生き神さま」の住む山 まぼろしの大蛇幽霊の足跡が残る寺 大阪城の秘密の抜け穴◆鍋かつぎ雨乞い無縁仏の地兵庫県虫に姿を変えたお菊の怨霊 近代ダムに起こる霊作用釘で刺された…—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。