妙尊寺の酒宴で視た神々の集会
どんな伝承か
二月の初め、三重県の櫛田川沿いに妙尊寺を開いた僧の慈雲のもとへ、編者の前田博から著書『神霊』が届いた。会いたくなった慈雲が電話をかけると、前田は翌日寺へやって来た。庫裡で酒宴を始めると、慈雲には前田に重なるように白い尾を高く掲げた白狐と護衛の霊が見えた。前田はそれを白菊様と呼ぶと答え、逆に慈雲に慧果阿闍梨の因縁があると告げ、前年の四無行以来の心臓発作もその因縁を解けば治まると語った。やがて慈雲の体は宙に浮いたように軽くなり、岩の並ぶ川辺で神々や菩薩が酒を酌み交わす光景が開けた。白菊と普賢菩薩は、日本の民が使命を忘れて地球が危ういと嘆き、日本に新しい大祭り場が八つ建つという話を交わしたという。
原典より
大きな岩が辺り一面に不規則に立並び空には雲一つ無くどこまでも紺碧に澄渡っている、眼下には静かな川の流れ、大自然のもとで神々たちは酒宴の最中なのである。—— 日本の霊能者(前田博(編)・日本の霊能者) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の霊能者(前田博(編)・日本の霊能者)
『日本の霊能者』は、前田博が編んだ霊能者たちの寄稿集である。広瀬謙次郎の霊夢による予言、慈雲の神々の集会、佐藤妙栄の因縁解脱、松原照子の大予言、永田光麗の十言神呪、久遠あやの神々の警告、宮下文智の神霊治療、鶴田照子の鎮魂など、霊能者たちが自らの霊的体験や修行、予言を語った文章を収める。各寄稿の後に編者による人物紹介を付し、その間に編者の随想「霊能者のひとりごと」と、田口日勝へのインタヴューを挟む。