御大典に献納された白雀
どんな伝承か
昭和三年十月、山梨県北巨摩郡日野村の小村増平の家に、ある日真っ白な小鳥が舞い込んできた。捕まえてみると見たこともない珍しい鳥だったので、学者に鑑定してもらったところ、世にもまれな白い雀だとわかった。家ではこの瑞鳥を剥製にし、御大典を祝う奉献品として十二日に献納したという。御大典の年に各地で相次いだ奇瑞の一つとして報じられたものである。
原典より
山梨県北巨摩郡日野村の小村増平氏方に、ある日純白の小鳥が舞いこんで来たので、それを捕えたが、いかにも珍しい鳥なので、科学者に鑑定してもらうと、それは世にもまれな、白雀であるということがわかったので、…—— 日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著)
『日本怪奇集成-明治大正昭和篇』は、富岡直方が編んだ怪奇実話集である。明治元年から昭和七年までに各地で起きた幽霊や狐狸の怪、畸形や奇病、天変や奇瑞、世相の珍事を、当時の新聞・雑誌の記事と筆者自身の聞き書きから集めている。明治・大正・昭和の三篇に分け、話ごとに年月を掲げて通し番号を振り、新聞記事を引いたうえで紙名を末尾に添える形を基本とする。