千段栗毛と姫を語る恐山の呪文
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どんな伝承か
長者の姫が厩に下りて、千段栗毛という名馬を見た。左の肩には月、右の肩には日輪、背には法華経と泉の文字がそれぞれ七つ流れ、耳は法華経を二本立てたよう、両眼は日月のようであったという。姫は霞の鞭で三度その体を撫で、恋歌を詠んだ。馬は恋の病に落ち、水も糠も口にしなくなる。博士たちは姫恋しの病と判じた。長者は激怒し、畜生が人間に懸想した例はないと罵った。馬は身を恥じて北へ三度嘶き、舌を噛み切って死ぬ。屍はこんが河原に晒された。姫は尋ね当てて取りすがり、夫婦になってくれと掻き口説くと、屍は起き上がって姫を抱き、彼方の空へ飛び去った。著者はこの呪文を恐山の宿で巫女から聞いた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集
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