伏せた菓子鉢から鳴ったパチンという音
どんな伝承か
大西が浜町でやっていたころの話。自動書記や透視のできる者が十五人ほどおり、そのうち「自分だけは霊能がないが他の者は全部霊能がある」という五人を集めた。菓子鉢を引っくり返して置き、この中で何でも音をさせてくれと皆に念じさせ、いたずらができないよう手を握り合い、電気を消していわゆるテーブルターニングの形をとった。三十分から四十分ほど経って「ああもうダメだ」と言った、その瞬間にパチンと音がした。物理現象を起こせる者は一人もおらず、発声した皆の音声エネルギーを取って起きたのだろうと大西は考えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊科学と自然科学 ― 一科学者から見た心霊研究(後藤以紀・日本心霊科学協会叢書・1983年(昭和58年))
『心霊科学と自然科学――一科学者から見た心霊研究』は、後藤以紀が昭和五十八年に序を記してまとめた心霊研究の論集である。東大教授・電気試験所所長を務めた著者が、亀井三郎・津田江山らの物理的心霊現象の実験、渡米中にニューヨークで見た現象、ラインハートの実験などを自然科学の立場から検討する。座談と質疑応答、論文、心霊科学と自然科学、心霊現象の種々相、心霊随想の五部からなり、昭和十五年以来『心霊研究』『科学世界』などに載せた文を収める。