父の死の朝に下宿で聞いた妙な鳥の声
どんな伝承か
昭和二十八年二月、岡山市の自宅で父が亡くなった。当時姫路で下宿生活をしていた回答者は、その日の早朝、カラスともつかない妙な鳥の鳴き声で目を覚ました。父の危篤は覚悟していたものの、その日の昼に電報で訃報の知らせがあり、急いで帰郷したことを覚えているという。目覚めた時刻がちょうど父の死と重なっていたと振り返っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。