地理書を握りつぶされ手錠の林子平
どんな伝承か
徳川時代、幕府の政治家や御用学者は、欧米大陸の発見を伝える地理の書までも握りつぶし、天下の民衆を無理に愚にする方針を執ったという。仙台の林子平は、そのために幾十日ものあいだ手錠を嵌められていた。著者はこれを引きながら、現代の政治家や御用学者、御用文筆家も、まさか外国の地理書を握りつぶしはしないだろうが、必要とあればそれに類する嘘を吐きかねないと論じる。そして御都合主義を離れた赤裸々の事実の確立こそ、何よりも先に実現を望みたいと述べている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊縦横談(浅野和三郎・心霊縦横談 第一輯)
『心霊縦横談』は、浅野和三郎が心霊研究の立場から書いた論説と講演を集めた論集である。大正十五年二月の日付をもつ論説や、昭和三年の大連、昭和五年の大阪での講演記録を収め、科学と心霊現象、宗教と科学、予言の事実と理論、信仰の自由などを論じ、類似宗教の流行や禅僧の言説、ラジオの「朝の修養」の題材選びへの批判にも及ぶ。長めの論説・講演に短い時評を続けて並べ、一部の篇の末尾に日付と講演の場所を記す。