トップ > 高知県の伝承 > 高知市

八番のあれの陰火

所在地高知県高知市仁井田(八番のあれ)
年代不明
登場—
出典日本の怪談(二)

どんな伝承か

著者の村には、八番のあれと呼ばれる地曳網の網代があった。曇ってどんよりとした夜には、そこに陰火がとろとろと燃えたという。著者は少年の頃、夜学会の仲間と台場の南の草原で旗奪をして遊んでいたとき、八番のあれの陸側の松の梢に、月ほどの大きさの青白い火の塊が浮かび、蛍火のようにばらばらと散り落ちるのを見た。火は再び現れてはまた散り、著者は八番の陰火を思い出して体がしびれ、そばにいた少年は泣き出したという。

原典より

八番のあれと云う地曳網の網代になった処には、曇ってどんよりとした夜には陰火がとろとろと燃えた。—— 日本の怪談(二)(田中貢太郎・日本の怪談シリーズ) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の怪談(二)(田中貢太郎・日本の怪談シリーズ)

『日本の怪談(二)』は、田中貢太郎が書いた怪談・奇談の短編集である。著者が「私の村」と呼ぶ土佐の海村の迷信を語る「鷲」のほか、高岡郡や長岡郡、野根山など土佐の話を多く含み、越中の放生津や立山、銚子の利根川口、京の寺町、摂津の味泥、館林の城下、江戸の碑文谷などを舞台に、蟹や蛇の怪、鮭の祟り、山姑、亡者宿、切支丹の妖術を物語の形で書く。「蟹の怪」から「鶏物語」まで二十八篇を収め、友人や土地の人から聞いた話として語る篇もある。

種別から探す

陰火怪火

高知市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本の怪談(二)』の伝承