貸家の二階に立つ角顔の男
どんな伝承か
岡本殺しを追う池上警部は、焼け残った材木の行方をたどって、本所の北二葉町に建てられた貸家へ行き着いた。住んでいたのは自転車屋の夫婦と母親の三人で、二階を見せてほしいと切り出すと、主人の方から化物が出ると打ち明けた。引っ越した晩、母親が二階で寝ていると角張った顔の色の白い男が枕元に立ち、蒲団の上から押さえつけた。翌晩は代わって寝た妻が同じ目に遭い、それが幾晩も続いたので、一家は階下で寝るようになったという。警部が押入の敷板を剥がして調べさせると、黒い斑点は人の血と判り、物証が固まった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年))
日本怪談実話(田中貢太郎)/幽霊と怪光の実話/怨霊と祟り・因果/死の前兆と怪音/各地の怪異実話