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杖を置く音で訪れた老婆の生霊

所在地山形県鶴岡市藤島
年代明治期
登場東野寿井、鶴岡三宅家の病床の老婆、杉村幹、東野政造、話の伝え手、寿井の子
出典日本怪談実話

どんな伝承か

鶴岡の杉村幹が仙台の第二高等学校へ入り、同郷の先輩東野政造の家で厄介になっていた頃、その母堂寿井から聞いた話である。東野の父が東田川郡役所の郡書記を勤めて藤島村に住んでいた頃のこと、雪の降る夜、夫は不在で寿井が一人、自分の室で髪を梳いていた。すると玄関の方でばたんと杖でも置いたような音がし、続いて廊下に跫音がして自分の室の方へ近づいて来たが、誰も入って来ない。ぞっとして体が粟立った。同時に、長く病床にある鶴岡の親戚三宅家の老婆のことが頭に浮かんだ。中一日おいて見舞いに行くと、老婆はひどく喜んで、逢いたくてたまらないから一昨日の晩お前の家へ往った、一人で髪を梳いていたじゃないかと言った。

原典より

* 夢遊病者 (408)* 庭 (411)* 山根先生の話 (418)* 岩おこし (426)* 障子に映る女の姿 (428)* 魔の電柱 (429)* 自殺のできぬ青年 (430)* 能…—— 日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年))

日本怪談実話(田中貢太郎)/幽霊と怪光の実話/怨霊と祟り・因果/死の前兆と怪音/各地の怪異実話

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