天眼に現れた石笛を授けた神の名
どんな伝承か
走水神社で浅野和三郎が石笛を授かった大正五年五月六日、一行は社の脇の坂を登り、天照大御神らを祀る三つの石の祠が並ぶ芝生で祝詞をあげ、そのまま鎮魂に入った。霊能のある村野竜洲が、石笛を授けた神の名を伺うと、天眼に花木と小桜の文字が見えたと言う。出口王仁三郎は花木ではなく木花、つまり木花咲耶姫の系統の方だろうと解いた。村野が再び祠の前で伺うと、今度は木花咲耶姫の命により小桜姫がこれを浅野に授くという文字がはっきり現れたという。
原典より
すると今度はイヤにハッキリした文字で「木花咲耶姫尊の命により小桜姫之を浅野に授く」と現れてしまった。—— 日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年))
『日本神異見聞伝』は、笠井鎮夫が昭和四十九年に著した霊異の見聞記である。第一篇では、大正期に大本で鎮魂帰神を受けた著者が、霊媒による死者の招霊や狐霊・竜神の託宣、霊石の発掘などを研究会での語りの口調で伝える。第二篇では、慶応三年のええじゃないかのころ尾張・遠江・駿河・美濃・丹後などで起きたお札降りを、旧家の古文書や郷土史家の便り、著者の現地調査から記録している。